フランスの映像作家、イラストレーター、アニメーション監督、ウーゴ・ビアンヴニュによる長編アニメ。
空から落ちてきた少年を少女が助ける。
主人公の少女イリスが暮らすのは2075年の近未来、おそらく気候変動の影響で、猛烈な嵐が頻繁になっているので家はドームで防御するようになっていたり、山火事も頻繁に起こっていたり。イリスとまだ赤ん坊の弟は、仕事で家を離れている両親とは別居していて、ロボットのミッキが彼女たちの面倒をみている。遠隔のホログラムでバーチャルでいっしょに食事したりできるのだが、イリスは寂しく思っている。しかしディストピアという描き方ではなく、工事や警察、配達、家事などはすべてロボットが行っていて、単純作業や重労働からは解放されていると思われる。環境の変化にかろうじて技術で対応できているという世界。
一方アルコが暮らすのは2932年の遠未来で、科学技術は発達しているんだろうけど、アルコは鳥と会話できるし、自給自足のような生活でより自然と共調した社会になっているらしい。とはいえ地上波完全に水没してしまい人々は巨大な木の枝のような構造物の上で暮らしている。
ミッキの感動的なエピソードが描かれたり、機械技術文明をただ批判しているわけではない。近未来も遠未来もどちらもユートピアでもディストピアでもない。ただ嵐や大火事などこのままでは立ちいかなくなることがあるよね、と、アルコがイリスと出会うことで、未来を少し(良い方向に?)変えたらしいことが示唆されるみたいに、少しだけ考え方を変えていかないといけないよね、と優しく諭されるかんじだった。

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