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時代設定が1965年でなければいけなかった理由?/『ファンタスティック4 ファースト・ステップ』感想と考察

『ファンタスティック4 ファースト・ステップ』はMCUの最新作。本作の時代設定が1965年でなければいけなかった理由を考えてみたい。 街並みや車のデザインは50~60年代でありながら、データはレコードに保存し車が空を飛んでいるという、レトロ...
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現実主義とシニシズムを超えて/『スーパーマン』感想と考察

DCスタジオの共同CEO兼会長となり、DCコミック映画化の再始動を任されたジェームズ・ガンによる監督・脚本作。 弱さもさらけ出すスーパーマン 今回のスーパーマンは、以前のDCEUで描かれたような、クリプトナイトがなければかすり傷もつけられな...
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観客を自意識の迷宮に誘うダーク・コメディ/『顔を捨てた男』感想と考察

この映画は「見た目に偏見を持つことはいけない」と道徳的に単純に訴える映画ではないし、障害者がひたすら悲しい目にあうことで観客を感動させるような映画でもない。ダーク・コメディでありながら、観客を美と醜の関係が入れ替わったりねじれたりする迷宮に...
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“ヒステリー”と吸血鬼/『ノスフェラトゥ』感想と考察

ブラム・ストーカーの小説とF・W・ムルナウ監督の『吸血鬼ノスフェラトゥ』を原作として製作されたのがロバート・エガース監督の『ノスフェラトゥ』だが、1979年のヴェルナー・ヘルツォーク監督によるリメイク版へのオマージュも感じられる(冒頭でエレ...
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ルッキズムは力を与え、そして奪う/『サブスタンス』感想と考察

オスカー女優であるエリザベスは現在では忘れ去られ、仕事は朝のフィットネス番組のみになっている。年齢を理由にその番組もクビにされたエリザベスは「サブスタンス」という謎の若返り療法によって、若く美しい分身スーと1週間ごとに入れ替わる人生を手に入...
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『クィア』と『裸のランチ』/バロウズ、クローネンバーグ、グァダニーノの三角関係

ウィリアム・S・バロウズの自伝的作品『クィア』をルカ・グァダニーノ監督が映画化した。ダニエル・クレイグが孤独で偏屈でジャンキーなゲイである主人公を熱演している。 映画全体の構成は原作の複雑な成立過程に影響されている。映画は印象的なセリフや主...
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勝手に「H○llywood Express」(2025.5.9-5.15)

ランキング情報はBox Ranking Mojoより 10位は『白雪姫』。先週15位から再ランクイン。3月公開の作品だが、夏の映画シーズンに合わせ公開館数が再拡大されたらしい(テレグラフの記事)。 9位は『The King Of Kings...
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罪と記憶と赦しについて/『ブリンク・トゥワイス』感想と考察

Amazon Primeで配信中の『ブリンク・トゥワイス』を観た。『ザ・バットマン』のキャット・ウーマン役などで知られるゾーイ・クラヴィッツの監督デビュー作。 あらすじと舞台設定 ナオミ・アッキー(『ミッキー17』のナーシャ)演じる主人公フ...
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アノーラの罪と残酷な罰/『アノーラ』感想と考察

『アノーラ』の物語はドストエフスキー『罪と罰』に似ている。主人公アノーラはロシア系アメリカ人で、彼女と出会い結婚することになる大富豪の御曹司イヴァンもロシア人なのは意図したものなのかはわからないが。 『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフは極貧...
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アメリカの嘘/『ブルータリスト』感想と考察

最近読んだ『ジェイムズ・ボールドウィンのアメリカ』に「アメリカの嘘」という言葉が出てきた。著者は「アメリカは自由と平等、民主主義の国」だとか「差別主義者たちは例外的な存在で、アメリカは寛容と多様性、平等へ常に前進している」という物語を「アメ...
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