フェミニズム

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映画

罪と記憶と赦しについて/『ブリンク・トゥワイス』感想と考察

Amazon Primeで配信中の『ブリンク・トゥワイス』を観た。『ザ・バットマン』のキャット・ウーマン役などで知られるゾーイ・クラヴィッツの監督デビュー作。 あらすじと舞台設定 ナオミ・アッキー(『ミッキー17』のナーシャ)演じる主人公フ...
読書

男社会がいかに女性にとって(男性にとっても)有害なものになるか/『DUCKS(ダックス)仕事って何? お金? やりがい?』感想と意見

学生ローン返済のためオイルサンド採掘現場に飛びこんだ著者の自伝的グラフィックノベル。副題はまるでビジネス系の自己啓発書みたいだが、産業構造の変化によって衰退していく地方社会、男社会で女性がいかに過酷な体験をさせられるか、大企業による環境破壊...
読書

「金がすべて」「経済がすべて」でいいのか?/『オタク文化とフェミニズム』感想

本書のタイトルから想像していたのは、フェミニズムの視点から男性文化を斬りまくるというものだったけど、想像とは違って、オタク女性である著者自身の視点から、「2.5次元」や男性アイドルなど女性オタク文化について分析した論考がまとめられている(男...
映画

相対化されるハードボイルドな男らしさ/『ウルフズ』感想と考察

ジョージ・クルーニーとブラッド・ピット共演で、一匹狼の揉み消し屋(フィクサー)がひょんなことから2人で協力して事態を解決することになる、笑いの要素も多いクライム・サスペンス。 ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットが全編でずっぱりで共演する...
映画

女性が沈黙させられる理由/『ディスクレイマー 夏の沈黙』感想と考察

『ローマ』のアルフォンソ・キュアロン監督によるミニ・ドラマ・シリーズ。前作の『ローマ』はキュアロン監督自身が撮影監督も務めた自伝的な作品だったが、今作はルネ・ナイトのミステリ小説が原作になっている。本作はスキャンダルによる"キャンセル"と、...
映画

2024年観た映画、配信ドラマまとめ

今年いちばん心に刺さったというかえぐられた映画は『関心領域』と『シビル・ウォー アメリカ最後の日』だった。大量殺戮が行われる強制収容所に隣接する家で、幸せな日常を過ごす所長一家の姿は、ウクライナやガザで起こる悲劇を傍観しながら暮らす自分の姿...
読書

2024年読んだ本まとめ

今年ベストの読書体験は『ソーンダーズ先生の小説教室』。アメリカの作家であり大学で小説を教えるジョージ・ソーンダーズが、チェーホフやトルストイなどロシアの文豪たちの短編小説がまるごと収録されていて、それぞれの作品を1行単位、1ページ単位で精読...
読書

『男はクズと言ったら性差別になるのか』感想と考察

原題は"Arguing for a Better World How to Talk About the Issues About That Divide Us(よりよい世界のための議論 われわれを分断する問題についていかに語るか)"。 "...
映画

“善悪の彼岸”をめざす、ニーチェ的ロマンティック・コメディ/リチャード・リンクレイター監督『ヒットマン』感想と考察

大学講師がひょんなことからおとり捜査の偽物の殺し屋を演じることになるという実在の人物ゲイリー・ジョンソンをグレン・パウエルが演じる。 偽の殺し屋を演じるゲイリーが次々と個性的な変奏をして殺人の依頼者たちを逮捕していく様子がコミカルに描かれる...
映画

テニスを経由しないと成就できない男同士の愛/『チャレンジャーズ』考察

この映画の構造は、パトリックとアートとゼンデイヤ演じるタシとが出会って、部屋で3人で飲んだあとのキスシーンに象徴されている。3人が同時にキスをしているうちに、いつのまにかパトリックとアートの2人だけでキスをしている。その様子をタシはほくそ笑...
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