決定論

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映画

2024年観た映画、配信ドラマまとめ

今年いちばん心に刺さったというかえぐられた映画は『関心領域』と『シビル・ウォー アメリカ最後の日』だった。大量殺戮が行われる強制収容所に隣接する家で、幸せな日常を過ごす所長一家の姿は、ウクライナやガザで起こる悲劇を傍観しながら暮らす自分の姿...
読書

2024年読んだ本まとめ

今年ベストの読書体験は『ソーンダーズ先生の小説教室』。アメリカの作家であり大学で小説を教えるジョージ・ソーンダーズが、チェーホフやトルストイなどロシアの文豪たちの短編小説がまるごと収録されていて、それぞれの作品を1行単位、1ページ単位で精読...
映画

ハード決定論がテーマのハードSF。最終話の矛盾は何を意味するのか?/『Devs/デヴス』感想と考察

映画『エクス・マキナ』『アナイアレーション』そして最新作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』の監督アレックス・ガーランドによるTVシリーズ『Devs/デヴス』は決定論が重要なテーマになっている。この作品が配信された2020年には同じく決定論...
映画

妄想に逃げこむことを許さないアンチ・ハリウッドなアンチ『ジョーカー』映画/『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』感想と考察

前作『ジョーカー』でアーサーは、病気に苦しみながら生きる自分を冷酷に扱う社会や人々への怒りを爆発させ、ジョーカーとなって5人の人間を殺害し、アーサーとしての人生では味わえなかった最高の気分を味わう。しかし、怒りは正当なものであっても5人もの...
読書

「自由意志」の「自由」とはどのような「自由」でなければならないか/李太喜『自由と自己の哲学』

「自由意志は存在するのか」という自由論について、選択ー非両立論という立場から論じられている。自由意志懐疑論者である私も日常生活では今晩なにを食べるかというようなことは"自由に"選択できると感じていて、「ほんとうのところ自由意志は存在してない...
映画

不条理で残酷で全知全能な神としての母/『ボーはおそれている』感想と考察

『ヘレディタリー』や『ミッドサマー』のアリ・アスター監督の長編3作目。前2作はホラーに分類されるが、本作はダークなコメディ要素が強い。こんなことあったらいやだなと思うようなことが極端化してボーに降りかかるので、観ているほうは笑ってしまう。し...
映画

今度のミッションは「神」殺し? スパイ映画と決定論/『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』感想・考察

『ミッション・インポッシブル』シリーズの最新作、これまでのシリーズ作品のなかでいちばん好きかもしれない。過去作との違いはどこにあるんだろうか。 主人公のイーサン・ハントたちが世界を救うためにマクガフィンを追いかけるというのは同じだけど、今回...
読書

自由論とやっぱり『TENET』/高崎将平『そうしないことはありえたか?: 自由論入門』感想

決定論と自由は両立するか、両立論と非両立論とそれぞれに対する反論を網羅的に紹介、検討していく。日本では単著が翻訳されていないような哲学者の考え方も詳しく紹介されていてよかった。 自由の必要条件としての他行為可能性モデル(他の選択肢もとりうる...
読書

自由意志の「自由」とはどのようなものでなくてはならないか/トーマス・ピンク『哲学がわかる 自由意志 (A VERY SHORT INTRODUCTION)』感想

著者は自由意志説者として「自由」の存在を擁護する。決定論と自由意志は両立しない、という非両立論の立場だ。 決定論と自由意志は両立するという両立論の立場も存在する。この本ではホッブズが代表として挙げられている。ホッブズによれば、あらゆる出来事...
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