フェミニズム

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映画

議論する女性たちが体現する民主主義、平等の理想/『ウーマン・トーキング』感想・考察

2005年から2009年にかけてボリビアのメノナイトコミュニティで実際に起きた事件から着想された小説の映画化。第95回アカデミー賞の脚色賞を受賞している。 実際に起こった事件というのは、眠っているあいだに家畜用の麻酔スプレーで昏睡状態にされ...
映画

変わったのはアリエルの見た目だけじゃない。王子のキャラクターを掘り下げて現代的にアップデート/『リトル・マーメイド』感想・考察

1989年公開の同名アニメの実写リメイク。アニメ版とストーリーの大筋は変わらないけど、ところどころ現代的にアップデートされている。魔女アースラと直接対決するのはアニメ版ではエリック王子だが、本作ではアリエルになっていたり。 "Part of...
映画

権力が人を狂わせ、格差が悲劇を生む/『逆転のトライアングル』感想

超豪華クルーズ船に乗る金持ちたちに対して従業員がほとんど奴隷のように奉仕する、そのコントラスト。金を腐るほど持っているかどうかだけがこの違いを生んでいる。大富豪と、彼らからのくだらない願いを叶えるためのブルシット・ジョブで大金を稼ごうとする...
読書

ティモ・ユッテン(木下頌子訳)「性的モノ化」読書メモ

『分析フェミニズム基本論文集』に収録されてた論文。 公共空間にある男性向けのエロティックな表現物がどのような理由で有害であるか論じてて、すごく参考になった。 「性的モノ化」とはどういう概念か。「道具扱い説」と「意味の押しつけ説」という2つの...
映画

私たちが物語を必要とする理由/『アラビアンナイト 三千年の願い』感想

『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』のジョージ・ミラー監督の最新作。主演はティルダ・スウィントンとイドリス・エルバ。 物語論の研究者であるアリシア(ティルダ)が、ナイチンゲール目の瓶から現れた魔神(イドリス)に3つの願いを叶えてやるとい...
読書

香山リカ 北原みのり『フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか』読書メモ

サブカル・オタクを自認する香山リカ氏とフェミニストである北原みのり氏による対談本。 ワインスタインへの告発によって#metooムーブメントが盛りあがり始めた直後の2017年11月発行。トランプが大統領になった年でもある。 約5年前の本だけど...
読書

女性の身体、セクシュアリティ、生理に対する社会の見方にいかに偏りがあるか。/リーヴ・ストロームクヴィスト著、相川千尋訳『禁断の果実』読書メモ

そのままスタンダップ・コメディの台本になりそうな語り口で、多くの作品が舞台化されているというのも納得。今作は女性器、オーガズム、生理がテーマ。 ヴァギナというのは膣を指す言葉で、正しくはヴァルヴァ。女性器は正しい名前で呼ばれず、見えないもの...
読書

リーヴ・ストロームクヴィスト著、よこのなな訳『欲望の鏡』読書メモ

タイトルや表紙を見かけたことがあった気がするけどスルーしてた。こんなにおもしろい本だったとは。発売されたときに読んでないことを後悔した。 現代において美とは何か、そこに働く力学はなんなのか、多面的に考察するコミック・エッセイ。 たとえば最初...
ゲーム

『イモータリティ』Netflix入ってたら無料でプレイ可能な、実写映像のみの『街』とか『428』みたいなアドベンチャーゲーム

イモータリティお蔵入りになった3本の映画のフッテージ、短いフィルムの断片を観ながら、映っている物をピンチアウトすると別の映像にリンクしていって、どんどん映像を見つけていって謎を解くというアドベンチャーゲーム。ゲーム性としては『弟切草』や『街...
映画

女性に沈黙を強いる権力システムにヒビをいれた調査報道。『SHE SAID その名を暴け』

ニューヨーク・タイムズの調査報道記者ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーによる『その名を暴け』というハーヴェイ・ワインスタインの性加害への告発報道についてのドキュメント本があり、『SHE SAID その名を暴け』はそれをもとにした映画化...
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