いちばん忘れたくない映画になったのは『テレビの中に入りたい』だった。A24製作の青春ドラマ。
ライフタイム級に刺さった映画は『顔を捨てた男』。セバスチャン・スタン主演、美醜と自意識、映画についても考えさせられる映画。
やはりセバスチャン・スタンがトランプを演じた伝記映画、『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』も忘れがたい。
『テレビの中に入りたい』とちょっと似たところのある『かたつむりのメモワール』。残酷に過ぎ去る人生の時間、だけどけっして絶望だけが残るわけではない。
ルカ・グァダニーノが監督、バロウズの自伝的な小説をダニエル・クレイグが主演した『クィア』も原作小説とあわせて印象に残っている。
ダニエル・クレイグ主演といえば『ウェイク・アップ・デッドマン』も。ライアン・ジョンソン監督による『ナイブズ・アウト』シリーズ最新作。
強烈な主人公のキャラクターと哀切なラストが忘れがたい『アノーラ』。
ギレルモ監督による会心の『フランケンシュタイン』。
今年は『ロングレッグス』や『サブスタンス』や『ウェポンズ』など、ホラーという器に監督独自の思いをぶちこみながら大ヒットした作品が連発した。その代表作として『罪人たち』。
『ノスフェラトゥ』もムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』経由でブラム・ストーカー
『吸血鬼ドラキュラ』を映画化したヴァンパイアもの。『アウラ・ヒステリカ』や「ヒステリー」治療の歴史の本を何冊か読んだりしたのもおもしろかった。
『プレゼンス 存在』は幽霊の一人称という、ソダーバーグ監督によるひねったゴーストストーリー。
大作映画としては、社会的メッセージも満載のジェームズ・ガン監督によるリブート『スーパーマン』と、ポール・トーマス・アンダーソン『ワン・バトル・アフター・アナザー』。インスパイア元のピンチョン『ヴァインランド』もおもしろかった。
ラストがシオニズム的になっちゃうのでもにょるけど、『ブルータリスト』も忘れがたい。アメリカの理想に裏切られる人々を描いている。映画を観る前に読んでいた『ジェイムズ・ボールドウィンのアメリカ』と呼応する部分があって興味深かった。
いちばん好きなウェス・アンダーソン監督作品になった『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』。
『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』も原作小説と合わせて印象に残っている。ペドロ・アルモドバル監督、ティルダ・スウィントンとジュリアン・ムーアが原作のイメージにぴったり。
2025年4月に亡くなったヴァル・キルマーのドキュメンタリー。2021年に制作されたものだが、日本で観れるようになった直後に亡くなってしまった。
テック企業家の傲慢さを描いたドキュメンタリー『潜水艇タイタン: オーシャンゲート社が犠牲にしたもの』は似たような事件があるたびに思い出すだろう。
『ブリンク・トゥワイス』は劇映画だけど傲慢なテック企業家をチャニング・テイタムが演じていて、フェミニズムや社会格差をテーマにした、意外すぎる展開のサスペンスだった。
ケイト・ブランシェット主演の『TAR/ター』(2023年公開)、『ディスクレイマー 夏の沈黙』(アルフォンソ・キュアロン監督)、ジュリア・ロバーツ主演の『アフター・ザ・ハント』(ルカ・グァダニーノ)はどれも女性主人公で、社会的信用を失うスキャンダルにどう対応するかという似たようなテーマの周りを回っていると思う。
今年最後に映画館で観た作品はこれだった。現代社会の政治的対立を描きながらアリ・アスター監督作品以外のなにものでもない『エディントンへようこそ』も強烈だった。







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