映画 「男らしさ」はいいもの? 悪いもの?/ジョナサン・ゴットシャル『人はなぜ格闘に魅せられるのか』感想と考察 大学で英文学を教えている40代の著者が総合格闘技に挑戦して実際にリングに立ち対戦するまでのルポルタージュと、格闘技や暴力についてのエッセイ。 ボクシングなど1対1で対戦するスポーツの形式、ルールなどが決闘にルーツをもつこととか、総合格闘技の... 2024.04.14 映画読書
映画 特権階級を侵食する”男同士の絆”/『ソルトバーン』感想と考察 Amazon Primeにて配信。『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェネル監督、バリー・キオガン主演。 強烈な格差 奨学金を得てオックスフォードに入学した主人公のオリヴァー。周囲は上流階級、金持ちの家の子女ばかりで、知り合い... 2024.02.07 映画
映画 科学とフェミニズムと娼館と社会主義/『哀れなるものたち』感想と考察 アラスター・グレイの同名原作小説を、『ロブスター』や『聖なる鹿殺し』のヨルゴス・ランティモスが映画化。 BORN SEXY YESTERDAY(無知でセクシー)? 主人公のベラ(エマ・ストーン)は最初、体は大人だが脳は赤ん坊の状態で、面白半... 2024.01.30 映画読書
映画 ドッペルゲンガーとすれ違う愛/『もっと遠くへ行こう。』感想と考察【ネタバレあり】 イアン・リードの同名小説の映画化で、脚本に原作者も参加している。 原作もおもしろかったけど、映像化された本作も楽しめた。 SF的ドッペルゲンガーものであり、すれちがう愛がテーマになってる。 原作を読んだ状態で観たせいかジュニア(もちろん最初... 2024.01.18 映画
読書 2023年読んだ本まとめ 2023年読んだ本は、図書館で借りた本が多くて新刊が少なかった。返却期限に追われて買った本は積読になってしまうことが多かった。 小説 小説のベストは『哀れなるものたち』。 といってもあとは『アルファ系衛星の氏族たち』とか『ティーターン』とか... 2024.01.02 読書
映画 性差別主義は理論武装し、ミソジニーは棍棒を振り回す/ケイト・マン『ひれふせ、女たち ミソジニーの論理』を読む SNS上での女性へのいやがらせから、ヒラリーなど女性政治家への反感、女性を標的にした無差別殺人まで、それらの背後にある統一的な概念とはなんなのか、説明できるようにしてくれる本である。 その概念がミソジニーである。ミソジニーは女性嫌悪あるいは... 2023.12.10 映画読書
読書 SFとファンタジーとジェンダー・トラブル/ジョン・ヴァーリィ『ティーターン』 主人公は土星の衛星探査に向かうリングマスター号の女性船長、シロッコ・ジョーンズ。リングマスター号の乗組員たちが未知の物体を探査するSFであり、一風変わった"ファンタジー"冒険ものでもある。 リングマスター号は土星の衛星軌道上に新しい衛星を発... 2023.11.30 読書
映画 ”人生は夢”テーマのトルコ映画『あぁ、ベリンダ』感想・考察 Netflix配信のトルコ映画。1986年製作の同名のトルコ映画のリメイク作品である。 実力派のセレブ女優ディララは、シャンプーのCMで自分とは対極にある、働く母親であり良き妻であるハンダンという女性を演じることになる。撮影はなかなかうまく... 2023.09.12 映画
読書 浅野千恵「潜在的商品としての身体と摂食障害」(江原由美子編『性の商品化』収録)を読む 読み始めはなんで摂食障害? と思ったけど、摂食障害患者の9割が女性で、摂食障害とは女性の病気なのだった。 現在の〈性の商品化〉のありようは、商品化のターゲットとなっている若い女性たちに、自分自身の身体をあるがままに肯定的に受け入れることを困... 2023.08.26 読書
映画 どこまでいっても思弁的、なのにめちゃくちゃ笑えるコメディ映画/『バービー』感想・レビュー マテル社の人形おもちゃバービーを映画化。マーゴット・ロビーは主演とプロデュースを務め、監督と脚本にグレタ・ガーウィグとノバ・バームバックを指名したのもマーゴット・ロビーだったらしいというだけあって、バービー役がハマっている。 すべては「バー... 2023.08.16 映画