漫画

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読書

男社会がいかに女性にとって(男性にとっても)有害なものになるか/『DUCKS(ダックス)仕事って何? お金? やりがい?』感想と意見

学生ローン返済のためオイルサンド採掘現場に飛びこんだ著者の自伝的グラフィックノベル。副題はまるでビジネス系の自己啓発書みたいだが、産業構造の変化によって衰退していく地方社会、男社会で女性がいかに過酷な体験をさせられるか、大企業による環境破壊...
読書

2024年読んだ本まとめ

今年ベストの読書体験は『ソーンダーズ先生の小説教室』。アメリカの作家であり大学で小説を教えるジョージ・ソーンダーズが、チェーホフやトルストイなどロシアの文豪たちの短編小説がまるごと収録されていて、それぞれの作品を1行単位、1ページ単位で精読...
読書

理想と現実、希望と絶望、あの世とこの世/松本大洋『東京ヒゴロ』

「サンデーマンガ俱楽部」で『東京ヒゴロ』について語ってるのを聴いて自分も語りたくなってしまった。 『東京ヒゴロ』が描く世界は2つに分かれている。 自分の理想の漫画雑誌を作るために奔走する塩澤と、彼の古巣である出版社で働く編集者や週刊誌に連載...
読書

アングラ劇風まんが道と無差別銃殺犯/丸尾末広『アン・グラ』感想

wikipedia情報だけど、16歳の時に上京して職を転々としたりという自伝的な内容と虚構を混ぜて描いた漫画。著者の分身が鬼太郎そっくりだったり、水木しげるやつげ義春のパロディをしながら著者自身が漫画家になるまでを描くというような、最初は軽...
読書

女性の身体、セクシュアリティ、生理に対する社会の見方にいかに偏りがあるか。/リーヴ・ストロームクヴィスト著、相川千尋訳『禁断の果実』読書メモ

そのままスタンダップ・コメディの台本になりそうな語り口で、多くの作品が舞台化されているというのも納得。今作は女性器、オーガズム、生理がテーマ。 ヴァギナというのは膣を指す言葉で、正しくはヴァルヴァ。女性器は正しい名前で呼ばれず、見えないもの...
読書

老人を生に結びつける猫たち/斉藤なずな『ぼっち死の館』

ニュータウンにある古い団地を舞台にして、そこに住む老人たちを描く連作短編集。作者の分身と思しき主人公も猫を1頭飼っているし、主人公と仲良くなる隣人の女性も多頭飼いしている。団地の住人たちが野良猫に餌をあげたり気にかける描写も頻繁にある。おそ...
映画

祝『アンダーカレント』映画化

2004年~2005年にアフタヌーン誌で連載された豊田徹也『アンダーカレント』が今泉力也監督で映画化されることに。まさに底流のように読み継がれてきた名作が、というだけでなく、20年前のリアルタイムで読んでいた自分が甦ってくるような感慨がある...
読書

『杉浦茂マンガ館 第1巻 知られざる傑作集』『第2巻 懐かしの名作集』を読んだ。

シュールすぎるギャグ漫画で有名な杉浦茂の初期作品集。時系列順に読むことで発見や驚きがいっぱいあった。 「コドモ南海記」は戦中に描かれた教育漫画だけどちゃんとギャグも入ってる。当時の南方幻想と日本統治のリアルが垣間見えて興味深い。 このギャグ...
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