読書

スポンサーリンク
読書

万華鏡のように乱反射する日本とアメリカのイメージを日系アメリカ人三世の目をとおして眺める/カレン・テイ・ヤマシタ『三世と多感』感想と考察

めちゃくちゃおもしろかった。 日系アメリカ人三世であるカレン・テイ・ヤマシタによる短編小説集。どの作品も日系アメリカ人であるとはどういうことかを描いた作品になっている。後半は『高慢と偏見』などで有名なジェイン・オースティンの作品世界をアメリ...
映画

苦痛の効用と、痛みと苦しみのアクション映画論/リー・カワート『なぜ人は自ら痛みを得ようとするのか』感想と考察

元バレリーナであり研究者としての経歴もある科学ジャーナリストでありマゾヒストを自認する著者による、痛みの生理学から主観的な痛みの現象学まで、苦痛について考察した本。 いきなり著者であるリー・カワート自身の濃厚なSMプレイの描写から始まるので...
映画

「男らしさ」はいいもの? 悪いもの?/ジョナサン・ゴットシャル『人はなぜ格闘に魅せられるのか』感想と考察

大学で英文学を教えている40代の著者が総合格闘技に挑戦して実際にリングに立ち対戦するまでのルポルタージュと、格闘技や暴力についてのエッセイ。 ボクシングなど1対1で対戦するスポーツの形式、ルールなどが決闘にルーツをもつこととか、総合格闘技の...
読書

次の災厄が起こる前に/ハリー・コリンズ『我々みんなが科学の専門家なのか?』感想

Amazonアフィリエイトリンク 結論からいうと、イギリスの科学社会学者である著者は「我々みんなが科学の専門家ではない」と考えている。1960年代あたりから科学的なことも科学者だけに任せておけないという流れがおこった。しかし専門の領域から離...
映画

科学とフェミニズムと娼館と社会主義/『哀れなるものたち』感想と考察

アラスター・グレイの同名原作小説を、『ロブスター』や『聖なる鹿殺し』のヨルゴス・ランティモスが映画化。 BORN SEXY YESTERDAY(無知でセクシー)? 主人公のベラ(エマ・ストーン)は最初、体は大人だが脳は赤ん坊の状態で、面白半...
読書

理想と現実、希望と絶望、あの世とこの世/松本大洋『東京ヒゴロ』

「サンデーマンガ俱楽部」で『東京ヒゴロ』について語ってるのを聴いて自分も語りたくなってしまった。 『東京ヒゴロ』が描く世界は2つに分かれている。 自分の理想の漫画雑誌を作るために奔走する塩澤と、彼の古巣である出版社で働く編集者や週刊誌に連載...
読書

2023年読んだ本まとめ

2023年読んだ本は、図書館で借りた本が多くて新刊が少なかった。返却期限に追われて買った本は積読になってしまうことが多かった。 小説 小説のベストは『哀れなるものたち』。 といってもあとは『アルファ系衛星の氏族たち』とか『ティーターン』とか...
映画

性差別主義は理論武装し、ミソジニーは棍棒を振り回す/ケイト・マン『ひれふせ、女たち ミソジニーの論理』を読む

SNS上での女性へのいやがらせから、ヒラリーなど女性政治家への反感、女性を標的にした無差別殺人まで、それらの背後にある統一的な概念とはなんなのか、説明できるようにしてくれる本である。 その概念がミソジニーである。ミソジニーは女性嫌悪あるいは...
読書

SFとファンタジーとジェンダー・トラブル/ジョン・ヴァーリィ『ティーターン』

主人公は土星の衛星探査に向かうリングマスター号の女性船長、シロッコ・ジョーンズ。リングマスター号の乗組員たちが未知の物体を探査するSFであり、一風変わった"ファンタジー"冒険ものでもある。 リングマスター号は土星の衛星軌道上に新しい衛星を発...
映画

最新作までの軌跡を読む/宮﨑駿『続・風の帰る場所』

渋谷陽一による2008~2013年までのインタビューに加え、ジブリ設立直前のタイミングで行われた、『未来少年コナン』やマンガ映画について語った富沢洋子によるインタビューと、長編監督デビューまでを総括したアニメージュ編集部によるインタビューも...
スポンサーリンク