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映画

奇妙で愛らしいメタ映画/『マッシブ・タレント』感想

この映画はニコラス・ケイジがニコラス・ケイジ本人を演じるコメディ映画だ。といっても、演じられるのは現実のニコラス・ケイジではない。われわれが映画やプライベートからイメージする「ニコラス・ケイジ」……オーバーアクティング気味のハイテンションな...
読書

ドストエフスキー『作家の日記3』小沼文彦訳(ちくま学芸文庫)と中編「柔和な女」読書メモ

『作家の日記』4,5,6と読んでもういいかと思ってたんだけど、収録されてる中編「柔和な女(やさしい女)」を読んどかないとと思って。あいかわらず政治評論には反発しか感じないけど、激しい主張のエネルギーがぴりぴりとページから伝わって充電されるよ...
読書

内田百閒『王様の背中』読書メモ

ツイッターのタイムラインにふかりふかりと流れてきたツイートがきっかけで読んだ。 「王様の背中」というショートショートに近い短い童話集とゲーテの作を翻案したらしい「狐の裁判」が収録されている。 前半の「王様の背中」は、教訓やオチもないシュール...
映画

闇の中の光、母、父、映画の光と闇/『フェイブルマンズ』感想

「アクターズ・スタジオ・インタビュー」にスピルバーグが出演したした回で、「あなたの父はコンピュータサイエンティスト、母は音楽家、もし彼らが宇宙人に遭遇したらどうやって意思疎通を図ろうとするでしょうか? コンピュータで音楽を作って話せるように...
映画

笑いの力でブラックホールから脱出せよ/『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』感想

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』みたいな、家族と人生についてシリアスに語るSFにすることもできたはずなのに、常にばかばかしい笑いを忘れず、涙と笑いが50/50……いや60/40になっているのがこの映画を特別なものにしている。 アメリ...
映画

権力が人を狂わせ、格差が悲劇を生む/『逆転のトライアングル』感想

超豪華クルーズ船に乗る金持ちたちに対して従業員がほとんど奴隷のように奉仕する、そのコントラスト。金を腐るほど持っているかどうかだけがこの違いを生んでいる。大富豪と、彼らからのくだらない願いを叶えるためのブルシット・ジョブで大金を稼ごうとする...
読書

ティモ・ユッテン(木下頌子訳)「性的モノ化」読書メモ

『分析フェミニズム基本論文集』に収録されてた論文。 公共空間にある男性向けのエロティックな表現物がどのような理由で有害であるか論じてて、すごく参考になった。 「性的モノ化」とはどういう概念か。「道具扱い説」と「意味の押しつけ説」という2つの...
映画

私たちが物語を必要とする理由/『アラビアンナイト 三千年の願い』感想

『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』のジョージ・ミラー監督の最新作。主演はティルダ・スウィントンとイドリス・エルバ。 物語論の研究者であるアリシア(ティルダ)が、ナイチンゲール目の瓶から現れた魔神(イドリス)に3つの願いを叶えてやるとい...
読書

香山リカ 北原みのり『フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか』読書メモ

サブカル・オタクを自認する香山リカ氏とフェミニストである北原みのり氏による対談本。 ワインスタインへの告発によって#metooムーブメントが盛りあがり始めた直後の2017年11月発行。トランプが大統領になった年でもある。 約5年前の本だけど...
映画

グロテスクだけどロマンティック、青春恋愛人肉食ロードムービー/『ボーンズ アンド オール』感想

監督は『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ、主演の少女マレンを『Waves』のテイラー・ラッセル、マレンと出会う青年リーを『君の名前で…』主演のティモシー・シャラメが演じる。 ゴヤの「我が子を食らうサトゥルヌス」という絵がある。ロー...
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