ろきせ

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読書

浅野千恵「潜在的商品としての身体と摂食障害」(江原由美子編『性の商品化』収録)を読む

読み始めはなんで摂食障害? と思ったけど、摂食障害患者の9割が女性で、摂食障害とは女性の病気なのだった。 現在の〈性の商品化〉のありようは、商品化のターゲットとなっている若い女性たちに、自分自身の身体をあるがままに肯定的に受け入れることを困...
映画

どこまでいっても思弁的、なのにめちゃくちゃ笑えるコメディ映画/『バービー』感想・レビュー

マテル社の人形おもちゃバービーを映画化。マーゴット・ロビーは主演とプロデュースを務め、監督と脚本にグレタ・ガーウィグとノバ・バームバックを指名したのもマーゴット・ロビーだったらしいというだけあって、バービー役がハマっている。 すべては「バー...
読書

ダニエル・C・デネット、グレッグ・D・カルーゾー『自由意志対話』感想

両立論を主張するデネットとハード非両立論を主張するカルーゾーの論戦。 2人とも決定論を受け入れていて、自由意志論者(リバタリアン)が主張するような<自由意志>は否定している。 決定論とは、たとえばドミノ倒しのように、あるドミノが前のドミノを...
映画

今度のミッションは「神」殺し? スパイ映画と決定論/『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』感想・考察

『ミッション・インポッシブル』シリーズの最新作、これまでのシリーズ作品のなかでいちばん好きかもしれない。過去作との違いはどこにあるんだろうか。 主人公のイーサン・ハントたちが世界を救うためにマクガフィンを追いかけるというのは同じだけど、今回...
映画

“ここはお墓よ”/『君たちはどう生きるか』を観て涙が止まらなかった理由

まずめちゃくちゃおもしろかったし世界観を楽しめた。その一方で、「これで終わりなんだ」と強く思わされて、悲しくて涙が出てしかたなかった。 今作はいままでの宮﨑駿監督作とは大きく違った作品だと思う。 『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』や『ハウル...
映画

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ここだけはこうしてほしかったいくつかのこと

ダイヤルの運命について インディがバジル(トビー・ジョーンズ)と最後に会ったとき、「必ず破壊してくれ」という言葉とともにダイヤルを託される。しかし映画のラストでダイヤルはインディのベッドサイドにある。 遺物の扱いといえばシリーズ1作目『失わ...
映画

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』と『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の(マルチバースだけじゃない)共通点

2つの作品の共通点とは「マルチバース」「親子関係」「ベーグル」。 1.マルチバース あらためて指摘するまでもないけど、どちらの作品もマルチバースが舞台になっている。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』では主人公エヴリンが並...
読書

フィリップ・K・ディック『アルファ系衛星の氏族たち』感想

TVドラマ化企画が開発中だという記事を読んでおもしろそうだったので読んでみた。 アルファ星系との戦争のあと、見捨てられた衛星で精神病院の患者たちが独自の文化を形成して……という設定から『まぼろしの市街戦』を連想したけど、なんと映画公開より2...
映画

議論する女性たちが体現する民主主義、平等の理想/『ウーマン・トーキング』感想・考察

2005年から2009年にかけてボリビアのメノナイトコミュニティで実際に起きた事件から着想された小説の映画化。第95回アカデミー賞の脚色賞を受賞している。 実際に起こった事件というのは、眠っているあいだに家畜用の麻酔スプレーで昏睡状態にされ...
映画

変わったのはアリエルの見た目だけじゃない。王子のキャラクターを掘り下げて現代的にアップデート/『リトル・マーメイド』感想・考察

1989年公開の同名アニメの実写リメイク。アニメ版とストーリーの大筋は変わらないけど、ところどころ現代的にアップデートされている。魔女アースラと直接対決するのはアニメ版ではエリック王子だが、本作ではアリエルになっていたり。 "Part of...
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